プログラマライフは、常に本と共にあります。
そこで、今後のためにも本の選び方を知っておくことは重要です。
今回は、今までの十数年を振り返って、自分がどんな風に本を選んできたか、そのポイントをご紹介したいと思います。
さて、一番はじめに買うのは、やはり「入門書」ということになるかと思います。 入門書と一口に言っても、特定のプログラム言語の入門書やオブジェクト指向に関するものなど、様々なものがあります。 特にメジャーな言語になると、同じような入門書が複数あり非常に迷うところだと思います。
このブログは本来オブジェクト指向の解説ですが、これからプログラミングをはじめようとしている方のために、プログラミングの入門書にも触れたいと思います。
タイトルに「~入門」とあるものは、これは入門書だとわかりやすいですね。
他にも「やさしい~」「ひと目でわかる~」「できる~」「図解~」などというコトバがついているものも、やはり入門書です。
要するに、以下のような印象を与えるタイトルのものは全て入門書だと思って間違いないと思います。
- 簡単
- 誰でもできる
- 短期間でOK
入門書を選ぶ際には
まず、できるだけ自分がやりたいものに絞り込んでください。例えば自分が使いたいプログラム言語がJavaならJavaの入門書を選択するのはあたりまえですが、さらに、Javaを使って何をしたいのか?です。
GUIアプリケーションを作りたいですか?コマンドラインアプリケーションを作りたいですか?Webアプリケーションを作りたいですか?データベースを使ったアプリケーション?
特定のトピックに的を絞った入門書もありますから、自分のやりたいことがしっかり書いてあるものが見つかれば、それにこしたことはありません。
自分にあった本か判断するには
対象読者を確認する
まず序文を見てください。たいてい、対象読者が書いてあります。
プログラミング未経験者が対象なのか、何らかの知識を前提としているのか。
知識を持っている方が未経験者を対象とする本を選択しても、もちろん問題はありませんが、既に知っていることを説明するのに多くのページが割かれていたら、ちょっともったいないかんじはしますよね。
トピックを確認する
少しでもプログラミングの知識がある方は、次に目次を見てください。自分が知りたいトピックが書かれているのか、内容をじっくり読まなくても目次を見ればすぐにわかります。
わかりやすさと情報量
次に、中身をぱらぱらっと眺めてみてください。ポイントとなるのは、図やスクリーンショット、余白など、文章以外の量と文章の量のバランスです。
あなたに今必要なのは、わかりやすさですか?情報量ですか?
本というメディアは紙面が限られていますので、この2つはどうしても相反するものなのです。
図が多ければわかりやすさは増しますが、そのかわり情報の量は限られてしまいます。
今のあなたにぴったりのバランスを探してみてください。
説明の理解しやすさ
最後に、導入部を1ページ、あるいはせめて半ページでも読んでみてください。その本の説明のしかたや言い回しは、あなたにとって理解しやすいですか?
どの本がわかりやすく書かれているかについて、一般論で比較することはできますが、あなたにとってどれがわかりやすいかはあなたにしかわかりません。
いろんなサイトを見たり、人に聞いたりして情報を収集することは決して無駄ではありませんが、最後にはあなたが自分の目で見て決めるのが一番です。
で、オススメは?
はい、それなんですが、冒頭で述べたように、入門書も含めてプログラミングの本というのは、非常に多岐に渡ります。数が多くて紹介するのが大変なだけでなく、あなたにとってそのほとんどが役に立たないのです。
例えば、あなたがこれからC#を使おうと思っているとすると、それ以外のJavaだとかVisual BasicだとかRubyだとかParlだとかの本は、全部関係ないのですから。
そういうわけで、ここではamazonで「言語 入門」というフレーズで検索した結果を掲載するにとどめます。
常にぴったりマッチした結果が出るとは限りませんが、ご容赦ください。
オブジェクト指向の入門書
さて、いよいよオブジェクト指向の入門書のハナシです。このブログはオブジェクト指向の解説が目的なのですから、ここが本題ですね。
とは言っても、ここからまた長話が続くのかと思った方、ご安心ください。
選び方のポイントは、プログラミングの入門書と全く同じです。
ただ、こちらでは具体的にオススメの本を1冊ご紹介しておきたいと思います。
オブジェクト脳のつくり方―Java・UML・EJBをマスターするための究極の基礎講座
これです!
かなり有名な本ですので、知ってる方は多いと思います。
まだ知らない初心者の方には、絶対に読んでいただきたい本です。
この本のいいところ
この本は、よくある「車にたとえると…」とか「山田さんは人間で、人間は動物で…」のような抽象的なハナシばかりな本とは違います。また、いきなり「UMLというものがありまして…」なんてアサッテの方向から話がはじまったりするものとも違います。
オブジェクト指向というは難しいものではなく、単に(これからはじめる方にとって)新しい考え方ですので、理解しづらいだけです。
この本は、そのための要領というか、コツを伝えることを目標としています。
そして、それに成功していると私は思います。
私の感想
私の場合、ある程度経験を積んだ後で、当時同じチームで働いていた技術者からの紹介でこの本を知りました。「初心者のときにこの本を読みたかった」という感想を持ちましたので、その後実際に何人かの新人にこの本を紹介しました。
かなりいい結果が出たと思います。
彼らはすぐにUMLが読めるようになりましたし、デザインパターンを理解できるようになるのも早かったです。(単に私がそう感じただけで、確かなことではありませんが)
注意点
コード例は全てJavaで書かれていますので、Javaの基礎を知っていた方がより理解しやすいかもしれません。また、最後の方はEJB(Enterprise Java Beans)という、Javaでエンタープライズアプリケーションを作るためのシクミのハナシになってます。
ここは、Javaを使うつもりがない人にとっては、あまり関係ないかもしれません。
でも、その辺はどっちかというとオマケみたいなもので、この本の本題は「オブジェクト指向で考えることができるようになる」ことです。
ぜひぜひ一度は読んでみてください。
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