ほんとに。
オブジェクト指向になじめないでも軽く触れたんですが、これについてはもう一度注意を喚起しておきたい。
ソフトウェア開発のテクニックやプロセスについては、この明白な事実を忘れてしまいがちになる人が多いようです。
どんなテクニックも、結局はただのツールに過ぎません。
万能ツールなんてあり得ないし、100%安全なツールもありません。
万能ツールなんてない
アジャイルプロセスについて考えてみましょう。アジャイルプロセスは
- 導入するためには、それなりの準備が必要
- チームに適合させるために、プロセス自体の変更が必要
- 導入自体より、導入後の継続的な改善が重要
- 効果が現れるまで、根気(と覚悟)が必要
- これさえやれば万事解決なんてこと、あるわけない
ここで、「アジャイルプロセス」はいろんなものに言い換えることができます。
「ユニットテスト」「リファクタリングの組織的な取組み」「ビルド、テスト、およびデプロイの自動化」
- ユニットテストさえやれば、テストはすべてOKなんてこと、あるわけない。
- リファクタリングをちゃんとやるためには、それなりの準備(知識)が必要。
100%安全なツールはない
大工さんのカナヅチ、伐採業者さんのチェーンソー、土木業者さんのショベルカーは、どれも専門業者にとっては必須の道具ですが、使いかたを誤れば非常に危険です。プロのツールは、切れ味の鋭さによって実用性が増し、同時に危険度も増すのです。
なにが言いたいか、わかりますね?
ちょっとばかり知識が必要なツールを導入したら、途端にあなたのチームメイトがバカなことをやって、なにもかもぶち壊してしまうかもしれないなんて心配は、(もしそんな心配をしてるなら)やめるべきだってことです。
もし、本気でそんな心配をしなければならないんなら、問題はむしろそこにありますよ。
つまり、あなたが心配症過ぎるのか、またはチームが深刻な人材難を抱えているということです。
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