私は、アーキテクトを務めるための知識の多くを、この本やアナリシスパターンから学びました。
Ivar Jacobsonの古典的名著です。
ソフトウェアというものが誕生してから現在まで、さまざまなテクニックやパラダイムが登場してきました。
それらのほとんどのものに共通する目的は、ソフトウェアを再利用可能にするということです。
現在では、ソフトウェアのかなりの部分が再利用可能になっています。
実際、この本によると70%~90%もの再利用率を達成した事例もあります。
つまり、全く再利用されていない場合に比べると、単純計算でも、コストはおよそ10%~30%で済んでいるということです。
驚くべき数字です。
企業の競争力を決定づけるのに充分なほどですね。
しかし、ソフトウェア再利用についても銀の弾丸は存在しないこともまた、わかっています。
ソフトウェアの再利用をビジネスとして成功させるためには、組織全体で体系的に取り組むことが必要なのです。
この本では、高い再利用率を達成するために、経営者からプログラマーまで、組織内の全ての人が、それぞれの立場でどのように取り組めばいいのかが、詳細に解説されています。
ソフトウェア開発会社の経営層にいらっしゃる方、あなたのビジネスはどこへ向かっているのか?
ソフトウェア開発プロジェクトをマネジメントしている方、あなたのプロジェクトはどんなビジョンをもっているのか?
チームリーダー、アーキテクト、そしてシニアプログラマーの方、あなたが駆使するテクノロジーと開発プランは、会社が描くロードマップとフィットしているのか?
そして、全てのソフトウェア開発者の方、ソフトウェア開発ビジネスのこれからにマッチしたキャリアプランとは、どのようなものなのかご存知ですか?
ソフトウェア開発というビジネス全体を、どう進めていけばいいのか?
その鍵は再利用にあります。
経営者からプログラマーまで、全ての方に、明確で優れたビジョンをもたらしてくれます。
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